寝たきりの老犬の床ずれ対策|できやすい場所・寝返りの手伝い方・体圧分散マットの選び方
足腰が弱って寝ている時間が長くなると、気をつけたいのが床ずれ(褥瘡:じょくそう)です。
一度できてしまうと治るまでに時間がかかり、愛犬にとってもつらいもの。だからこそ、できる前の予防と、早めに気づくことが何より大切です。
この記事では、床ずれができやすい場所、寝返り(体位変換)の手伝い方、マットやシーツの選び方を紹介します。
床ずれはなぜできる?
寝たきりの状態が続くと、体の同じ場所に体重がかかり続けます。すると、その部分の血の流れが悪くなり、皮膚やその下の組織が傷んでしまいます。これが床ずれです。
特に、次のような子はできやすいといわれています。
- 痩せて、骨が出っ張ってきている
- 体重が重い(中型犬・大型犬)
- 自分で寝返りが打てない
- おしっこやうんちで皮膚が濡れたり、蒸れたりしやすい
床ずれができやすい場所
骨が出っ張っていて、寝たときに床に当たりやすい場所が要注意です。
| 場所 | ポイント |
|---|---|
| 腰(骨盤の出っ張り) | 横向きに寝たとき、いちばん体重がかかりやすい |
| 肩 | 横向きのとき、前足のつけ根あたりが床に当たる |
| ひじ | 伏せの姿勢や横向きで当たりやすい |
| かかと(後ろ足の関節) | 後ろ足を伸ばして寝ると当たりやすい |
| 顔まわり(ほお・耳のつけ根) | 頭を床につけて寝る時間が長い子は注意 |
毎日のスキンシップでチェック
なでるついでに、上の場所を毎日さわって確認しましょう。毛が薄くなっている・皮膚が赤い・押しても赤みが消えないといった変化は、床ずれの始まりのサインかもしれません。早めに動物病院へ相談しましょう。
傷ができていたら、すぐ受診を
皮膚がむけている、ジュクジュクしている、においがする、といった場合は、すでに床ずれが進んでいる可能性があります。人用の薬や絆創膏を自己判断で使うと悪化することもあるため、すぐに動物病院を受診してください。
床ずれ予防の4つの基本
1. 体圧を分散する寝床にする
硬い床や薄いマットの上では、骨の出っ張った部分に体重が集中します。体重を広い面で支えられる、体圧分散タイプのマットを使いましょう(選び方は後半で解説します)。
2. こまめに寝返りを手伝う(体位変換)
自分で寝返りが打てない子は、飼い主さんが体の向きを変えてあげる必要があります。間隔は数時間おきが目安とされますが、体格や皮膚の状態によって変わるため、かかりつけの獣医師に相談して決めましょう。
寝返りの手伝い方
- 声をかけてから、ゆっくり行う
- 足を持って引っぱらず、背中側から胴体を両手で支えて、体ごと転がすように向きを変える
- 大型犬は、バスタオルを体の下に敷いておき、タオルごと持ち上げると負担が少ない
- 向きを変えたら、丸めたタオルやクッションで背中や足の間を支え、姿勢を安定させる
伏せの姿勢もとり入れて
ずっと横向きだと、片側にばかり負担がかかります。体調がよいときは、クッションで胸を支えて「伏せ」の姿勢をとらせると、呼吸もしやすくなり、気分転換にもなります。
3. 清潔と乾燥を保つ
おしっこやうんちで皮膚が濡れたままだと、皮膚が弱くなり、床ずれや皮膚炎の原因になります。
- 汚れたらすぐに拭き取り、しっかり乾かす
- 防水シーツを敷いて、寝床をこまめに洗えるようにする
- おむつを使う場合は、蒸れないようにこまめに交換する
4. しっかり栄養をとる
皮膚の健康を保つには、たんぱく質をはじめとした栄養が欠かせません。食欲が落ちている場合は、老犬がご飯を食べない・残す時の原因と工夫も参考にしてください。食事の内容は、獣医師とも相談しながら決めましょう。
体圧分散マットの選び方
床ずれ予防でいちばん頼りになるのが、寝床のマットです。選ぶときは、次のポイントをチェックしましょう。
| チェックポイント | 理由 |
|---|---|
| 体圧を分散できる | 骨の出っ張りに体重が集中しないようにする |
| 通気性がよい | 蒸れを防ぎ、皮膚を清潔に保つ |
| 丸洗いできる | 排泄の失敗があっても清潔に保てる |
| 適度な反発力 | 沈み込みすぎると、寝返りや起き上がりがしにくくなる |
| 体より一回り大きい | 手足がはみ出ず、寝返りしてもマットから落ちない |
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三次元網状繊維(エアー素材)を使った、厚さ5.0cmの高反発ドッグケアマットです。中材は硬めと柔らかめの2層構造で、体積の約96%が空気層のため通気性がよく、汚れたらシャワーで丸洗いできるのが介護ではうれしいポイント。側生地はメッシュ構造のポリエステルです。サイズはS(横42×縦28cm)、M(横70×縦50cm)、L(横100×縦70cm)などがあり、替えカバーや介護用の枕を追加できるオプションもあります。
防水シーツで寝床を清潔に
寝たきりになると、寝床でおしっこをしてしまうことも増えてきます。マットの上に洗える防水シーツを重ねておくと、汚れたときはシーツだけ洗えばよいので、お世話がぐっとラクになります。
おすすめ:DMooky「洗えるペットシーツ」
楽天市場でレビュー数が多い、洗って繰り返し使えるペットシーツです。表面のメッシュ生地、吸水コットン、防水TPU層、滑り止めの4層構造。サイズはSからXL(約70×100cm)まであり、体の大きさや寝床に合わせて選べます。何枚か用意しておくと、洗濯中も困りません。
おむつの選び方や始め方は、老犬のトイレ失敗が増えたら?責めない環境づくりとおむつの始め方で紹介しています。
よくある質問
Q. 人間用の床ずれ防止マットや、ドーナツ型のクッションは使えますか?
人間用の介護マットは、犬の体の大きさや形に合わないことがあります。また、ドーナツ型のクッションは、輪の部分がかえって周りを圧迫することがあるため、使う場合は獣医師に相談しましょう。
Q. 床ずれができてしまったら、マットを替えれば治りますか?
マットは悪化を防ぐ助けにはなりますが、できてしまった床ずれの治療には、獣医師による処置が必要です。傷の状態に合わせて、消毒や塗り薬、保護の方法などを指示してもらいましょう。
Q. 夜中も寝返りを手伝わないといけませんか?
理想は数時間おきですが、飼い主さんが倒れてしまっては元も子もありません。体圧分散マットを使うことで間隔をあけられる場合もあるので、獣医師に相談しながら、無理のないペースを見つけましょう。
さいごに
床ずれは、体圧分散・寝返り・清潔と乾燥・栄養の4つを意識することで、予防しやすくなります。中でも寝床のマットは毎日使うものなので、愛犬の体格や介護のしやすさに合ったものを選んであげてください。
そして、毎日のスキンシップで皮膚の変化に早めに気づき、気になることがあればすぐに獣医師に相談しましょう。
まとめ
- 床ずれは、同じ場所に体重がかかり続けて血流が悪くなることで起こる。腰・肩・ひじ・かかとなど骨が出っ張った場所にできやすい
- 予防の基本は「体圧分散」「こまめな寝返り」「清潔と乾燥」「しっかり栄養」の4つ
- マットは体圧を分散でき、通気性がよく、丸洗いできるものが介護では使いやすい
- 赤みが消えない・皮膚がむける・ジュクジュクするなどの変化があれば、早めに動物病院へ